あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外に漫画も

アラン・デュカス 宮廷のレストラン

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2017年 ‧ ドキュメンタリー ‧ 1時間 24分

ミシュラン18ッ星の天才シェフ、アラン・デュカス。その成功の秘密と、ヴェルサイユ宮殿内初のレストランオープンまでの道のりに迫る豪華絢爛な美食ドキュメンタリー! 


予告で見たときに最初、ヴェルサイユ宮殿に、ルイ16世マリー・アントワネットの“王の食卓"を現代に再現し、1夜限りの食卓を完成させるまでのドキュメンタリーなのかと思ったのだが、主にヴェルサイユ宮殿にオープンする事となったレストランとアラン・デュカスの成功へのこれまで岐路から、レストランに使う食材探しのためニューヨーク・ロンドン・リオ・フィリピン・香港・パリ・モナコ・東京・京都と世界中を飛び回り、最高の素材と新しい味の体験を追い求める内容となっており、正直この作品を観るまでは、彼の存在知りませんでした( ˙灬˙ ก)多分、女性や食通の人ならば絶対に知ってると言わんがごとくの神の舌と腕を持ち合わせた方なんだろうなという印象!彼の長年に渡る探究心と飽くなき好奇心はとても興味深く学ばされた。異文化に対する理解と好奇心で触れ考えて行動を世界中と共有することがその原動力となっており、彼の言葉で 「お客様の心に“美しい思い出"が残ること」だと語る彼の言葉には、何事に対しても繋がる考え方なんだとも捉えられ、都内にも彼の日本支部の経営するレストランがあるようなので、是非とも1度食べに行きたくなったが、メッチャいいお値段しそう(汗)個人的には出来れば、ヴェルサイユ宮殿の料理を再現した料理を紹介して欲しかったな、まあ、作品としては彼という人物に焦点をおいたドキュメンタリーなので仕方がないが、アラン・デュカスという人物入門編としてはいい一本であったかもしれない!

アンダー・ユア・ベッド

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2019年 ‧ ホラー ‧ 1時間 38分

前に予告で見て以来、観たい観たいと思い何度か映画館に足を運ぶも満席であったりとしたが、やっと見ることができた!


10年前の学生時代に一度名前を呼ばれ、珈琲を飲んだことがある憧れの女性に異常な執着を持ち、それを生きる糧としてきたストーカーで主人公の三井。


ストーカーという普通なら気持ち悪いと思ってしまうのだが、親からの愛は知らず、卒業アルバムの集合写真にさえ写っていないことさえ誰にも気づいてもらえず、石の裏に誰にも知られず蠢く生き物と同じという、存在感のない主人公の姿を見て、とても切なくなった。


ストーカーの主人公と、憧れていた彼女、個々の人間の歩んできた人生や、性格が絡み合い形成されていく物語には引き込まれた。特に衝撃的な連続であった、彼女の夫からのDVや性的暴力描写は終始目を背けたくなる様なシーンの連続にもうやめてくれと言わんばかりの悲惨さ、そして当時の明るく魅力的であった彼女の変わりきった死んだ魚の目のような姿もかなりインパクトがあり


この役を体当たりな演技で演じきった西川可奈子さんには拍手を送りたくなったほどの圧倒的な演技に惹かれ、普通ならキモイで終わるストーカー役を演じた主人公の三井の高良健吾も独特な雰囲気と暗さを持ち合わせるが、キモイで終わらない演技にも惹かれた!多分、これは高良健吾だから出来る役なのであって、普通に太った禿げたオッサンの容姿とかだったら、ただ単に本当にキモく感情移入以前に不快だったのかとも思えた(笑)そして、夫役で常に暴言や暴力の連続を奮うクズ役には、ガチ星でこれまたクズ役を演じた安部賢一という見事なキャスティングにも納得がいった。


夫と対象的な主人公の性格や行動も対になっておりバランスも取れていたと思った。終盤は少し急展開で若干おざなりとストックホルム的な流れではあったが、ラストはとても切ない余韻で少し救われる気持ちになり、主人公の彼女に対する究極の片思いからなる純愛なる偏愛を垣間見た様な気がした作品である。

天気の子

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2019年 ‧ ファンタジー/アニメーション ‧ 1時間 51分

連日雨が降り続ける東京にやってきた高校生の帆高はある日、祈ることで天気を晴れにできる能力を持つ少女・陽菜と出会う。その出会いが2人の運命を変えていくこととなる。

 

前作君の名は。の大ヒットの影響がやはり大きく!夏休み突入したばかりに見に行ったのもあって、やはり家族ずれや学生なんかの姿が目立っていた。季節的にもちょうど、梅雨から夏本番というタイトルと世界観もベストマッチしており、日本人に取って馴染みのある、天候や晴れ女や晴れ男等の題材に着目したのは面白いと思った。

 

舞台も東京ということもあり、新宿や池袋といった住んでる人なら馴染みがあるという舞台設定とやはり、君の名は。でも素晴らしかった映像美が今回も余すことなく拘った様に描かれている点と、雨や天気といった圧倒的な描写もただただすげぇと言わんばかりの美しさで終始魅了されっぱなしであった。


新海誠監督お得意のセカイ系···(思春期に世界の命運に直結するタイプの物語)も今回は監督曰く「今作は賛否両論ある」と述べていた通り、ラストの展開で受け入れられる?受け入れられないかの、2極化するかの様に、前作は割りと大衆が好みやすい着地点で納得がいくといった内容から、今作は見た人の価値観に委ねられるかの様な内容、天候を左右する力を持った陽菜とそれを手助けする帆高、後にその力による代償によって大きく世界を変えていく言わば“僕と君の選択”で世界が滅びてもと言った。ファンタジーとリアル、子供と大人、夢と現実、過去と未来的な今現在、自分が置かれる環境や立場や人生観といったところで評価に大きく影響して別れそうな気がした。

 

自分は賛否どちらでもなくちょうど間を取って、そういう事かとスッキリもせずまるで梅雨の雨模様のような、心模様でモヤモヤした感はあったが、圧倒的な映像美と主人公2人を取り巻く状況や人間模様に楽しめ、傑作と言うよりかは、非常に良質的で、安定した面白さがある作品であると感じた。


そして、天候を操る陽菜の能力と代償を知った時に、スパイダーマンのベンおじさんの言葉


「大いなる力には大いなる責任が伴う」


を思い出した!

ファースト・マン

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2018年 ‧ ドラマ/SF ‧ 2時間 21分

人類の夢であり、未来を切り開いた月面着陸計画、 史上最も危険なミッションを成功に導いた アポロ11号船長アームストロングの視点で壮大なスケールで描く


今年の上半期にアクアマンとセットで劇場でみたのだが、疲れと劇中でのエンジン音と必要最低限の台詞がメインとなっていた為、途中で寝落ちしてしまいレビューももう一回観るまでは書けないでいたけど、改めて観て俺は何て勿体ない事をと後悔した。。。


今でこそ華やかなイメージのある宇宙飛行士という職業だが、当時の宇宙飛行士がここまで命の危険と隣り合わせだったのを劇中で観て、考えが180度一変した。


主人公ニール(ニール・アームストロング)という、人類で初めて月面に降り立った人物像もこの作品を観るまでは優秀な人というイメージしかなかったが、劇中冒頭から愛する娘を亡くしたことで彼の中の何かが壊れ、それを引きずるかのようにパイロットから宇宙飛行士への道とジェニム計画で同じ釜の飯を食べ家族同然の仲間達の度重なる死を目の当たりにしたシーンなどは悲痛としか言い表せなく、夢を運ぶ筈の宇宙船が恰も、死を待つ棺桶のようにさえ見えてきたのには、きっと当時の彼らからしたら地獄でしかなかったはずだ。


ソ連との宇宙抗争では一歩リードされ国を挙げての計画も、それとは不釣り合いな貧困層や社会情勢も相成り、国民の怒りも左右さられる中で窮地に立たされるNASA、それを担うかのように生気を失いかけていたニールの決断も半ば自棄っぱちの様にも見えた矢先に怒りを露わにした奥さんの存在はかなり大きく!残されていった宇宙飛行士の家族、そして今度は自分たちの番になるのではと、家族との会話で息子との特に長男とのやり取りはするシーンにはグッときた!


アポロ11号へと上船するシーンでは死刑囚が断頭台に上がるかの様な恐怖に駆られるかの様な演出で、観てるこちらからしてもかなりビビり、ドキドキさせられた。月に降り立ったシーンでのニールの余りにも有名な言葉「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。 」という言葉とそこから見渡した地球の姿とニールの想いは特に印象的で、観終わった後には幾度の紆余曲折を経て最後までどうなるかわからないという状況に果敢に挑戦してきたニールや彼らに改めて拍手を贈りたくなる様な壮大なスケールの作品である。


特に人間ドラマと、必要最低限の台詞、視点などもよりリアルさを感じられ、ノーラン監督のインターステラーとも似たような世界観も感じさせられた。見る人によっては退屈かもしれないが、自分的にはかなり好きな部類であったため、劇場で寝落ちしたのは悔しかった!

ワイルド・スピード SUPER COMBO

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2019年 ‧ ミステリー/アクション ‧ 2時間 16分

シリーズ初のスピンオフ作品であり、ワイスピシリーズ第9弾!


シリーズ4.7で登場したルーク・ホブスのドウェイン・ジョンソンデッカード・ショウのジェイソン・ステイサムの筋肉と殺し屋という禿げが唯一の共通点の2人組がタッグを組み、ショウの殺戮ウィルスとそれを狙う組織との闘いを描いている。


主にシリーズでは描かれる事がなかった、ホブスとショウのバックボーンが色濃く描かれており、根底にあるのはシリーズでもお馴染みの家族という共通点もどこかしらかシンパシーを感じさせられた。アクションからコメディまで特にホブスとショウの掛け合いはシリーズよりも更にパワーアップして面白く!ワイスピお馴染みのカーアクションというよりかは、もう超大作アクション映画と成り代わっていたのも印象的であった。


ハゲという共通点のほか常にお互いを罵り競いぶつかりあうホブスとショウであったが、結果としてみれば似たもの同士で同族嫌悪で最後は力を合わせて敵をぶっ倒す(NHKをぶっ壊す風)といった展開は、初期のブライアンとドムを何処か思わせる様で懐かしく感じられ


監督がデッドプールということで、この監督にこの役者ありということもあってか?ライアン・レイノルズも登場と何ともタイトルに負けない、料理に例えればステーキ100ポンドはくだらない胸焼け必至のボリューム感万歳のエンターテインメントと仕上がっていた!


ラストは続編ありまくりの終わりで、これも今後続いていくの!?かとみえみえ感あるところは、流石ワイスピならではと感じざるを得なかった(笑)

 

ワイルド・スピード ICE BREAK

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2017年 ‧ クライム/スリラー ‧ 2時間 29分

シリーズ第8弾!

なんでも、ワイスピシリーズは全10作品で完結を迎えると何かのサイトで読んだが果たして本当だろうか?


前作でポールことブライアンの穴を埋めるように、昨日の敵は今日の友的スタンスで、ポッカリ空いた穴に飛び込んで来たのは、デッカード・ショウことジェイソン・ステイサム


もはや、この世界に敵はいなくなったと思いきや、今回はドムの裏切りにより、強固な絆で結ばれていたファミリーが崩壊の危機にひんしてしまうといったストーリー!だが、然し本当の黒幕は国際的にそして天才のサイファーと呼ばれるハッカー達の仕業によるものであり、ある理由から弱みを握られての事で、シリーズ5弾で敵のオーウェン・ショウに、お前の弱点は"家族"という点が線として繋がる部分もあり、サイファーの計画とドムやファミリー達の奮闘が存分に描かれて、話的にはここまでくるとかなり荒さも出てくるのだが、それを補うかの様なアクションアクションまたアクションの連続に掻き消されるほどで、これこそワイルドスピードなんだと思える面白さなのである!


今回の見所はやはりタイトルのアイスブレイクこと氷の上のカーアクション!?戦車やら潜水艦ともはや車関係ないんじゃないかと思えるほどのハチャメチャっぷり、


そして今回のアイスブレイクで、ハゲ三銃士が誕生したのも喜ばしい事であった!なにわともあれ、今回も悪者をぶっ倒す(NHKをぶっ壊す風)の展開と新たなるファミリーのブライアン誕生でこの先はどんな敵が現れるのか非常に楽しみで仕方がない作品である!!

ワイルド・スピード SKY MISSION

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2015年 ‧ ミステリー/クライム ‧ 2時間 20分

シリーズも第7弾に突入!

毎回、予想の倍は度肝を抜かれるワイルドスピードだが、今回も凄まじかった!第5弾で登場したオーウェン・ショウの兄貴のデッカード・ショウことジェイソン・ステイサムが登場!これでスーパーコンボへの道筋は完成された。


だが、今作はそれ以上にブライアン役を演じたポール・ウォーカーがこの作品のいや、シリーズの本当の主役ではないだろうか?クランクアップ前に惜しくもカーアクションの事故で亡くなってしまい、完成が危ぶまれたが、一部のシーンはCGを使用した他、彼の弟2人(カレブ・ウォーカーとコディ・ウォーカー)が代役を務め完成され一切遜色なくシリーズを通じて常にドムやファミリーのピンチを救い幾度のピンチを乗り越えてきたポールの勇姿をその目に焼き付けてほしい


ラスト浜辺でファミリーがブライアン家族を見守るシーンとそれを背負うかの様に車に乗り1人走り出したドムの対象的な場面から、信号待ちの横に車を停めドムにサヨナラも言わないのかのシーンは恰も、ドムや観客が言わんとする台詞で号泣してしまった。そして、峠の別れ道を別々に進む2台の車は感慨深かく、ポールへのテーマソングがバックで流れ「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」のメッセージが捧げられた。静かに余韻に浸せられた。


才能ある役者で昔から好きであったが、この作品で更に彼の事が大好きになったのともう彼の姿が銀幕で見れないという複雑な気持ちに駆られ、ラストは本当にズルいよ、あんなのシリーズ通して見てきたら絶対に号泣してしまうに決まっている、本当に素晴らしい作品である。

 

 


ポール・ウォーカー

ありがとう