あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外のことも

大統領の執事の涙

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2013年 ‧ ドラマ ‧ 2時間 15分

実在したホワイトハウスの黒人執事の人生をモデルにしたドラマ。奴隷から大統領執事となり、7人の大統領に仕えた男の波乱に満ちた軌跡を追う。


名作。フォレスト・ガンプのように主人公の人生と黒人社会に対する差別や暴力等に苦しめられる様子を当時の大統領や主人公の家族などに照らし合わせ脚色もあるものの、時系列などをもわかりやすくしっかりしたストーリーで構成されてとても勉強になった。

物語で1番印象的だったシーンは長年執事として働いてた中で初めて夫婦で大統領から晩餐会に招待されるが、それが本心ではなくカタチだけであり中身がないと悟る部分が印象的であった。しかしそれが後に大きな意味を持つ事になり、その時は思わず感動した。


PS

邦題タイトルの「の涙」まではいらない蛇足と言える。

ノロイ

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2005年 ‧ 1時間 55分

日本版、ブレアウィッチプロジェクトを狙って使ったかのような作品であったが

和製ホラー要素とドキュメンタリーホラーを組み合わせたかの様な作品で、なかなかリアルで実際に本当にあったのか?と思わせるような演出や展開は怖いというよりかは生々しく不気味で気持ち悪かった!タイトル的にはホラー要素が強いと思っていたが、ミステリーやサスペンス的な要素のが強かった気がする。多分、賛否分かれそうな作品かと…自分は賛であったが、ラストの映像は夢に出るくらい胸糞悪いとだけ言っておこう。見るならば自己責任で!

 

 

 

 

うなぎ

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1997年 ‧ ドラマ ‧ 1時間 57分

巨匠、今村昌平監督作品を初鑑賞。万引き家族是枝裕和監督がカンヌ国際映画祭で賞を取ったのを機にいずれ観たいと思っていた作品ではあったが、やっと見る事が出来た!


いやぁ、面白かった。今村監督の作品は映画好きなら必ずは見てなきゃ、本当の映画好きとは言えないねと、前に言われた事があったが!恥ずかしながら自分は未鑑賞(苦笑)であったが、うなぎを見てその意味を感じる事が少なからず出来たかもしれず。独特の雰囲気やタッチなどの世界観を持った監督独自の色は、邦画と言うよりかはフランス映画よりに近いものを感じた。


内容は浮気した妻を殺した罪で8年の刑を終え、仮出所してから床屋を開き、黙々と働く主人公・山下(役所広司)。水槽に飼っているうなぎにしか心を開かずであったが、自殺未遂した女性・桂子(清水美砂)と知り合い、共同生活を送るようになってから、次第に何かが変わりはじめていく…。 


物語のテイストは結構、ハチャメチャなのにも関わらず。人間賛歌と時折入るユーモラスな世界観は見ていると気持ちのいい落ち着いた空間に迷い込んだかのようで魅力的であり、周りの住民達もお節介ながらで独特で個性的で濃い人ばかり(笑)


主役の山下を演じた、役所広司は相変わらず独特の演技の上手いこと、そして山下の過去を知る、柄本明との絡みは特にインパクトあり、曲者で邪魔な存在のはずなのに。唯一の理解者であるという設定も面白く兎に角、役所広司柄本明の掛け合いは無茶苦茶なのにも関わらずパワフルで爆笑してしまうほど、物語でも一番の見所であった。


ラブロマンスも悪くなく純愛でヒロインは男の目から見た理想の女性という印象と監督の好みもモロ表れていたかのような感じはこの作品の色と時代を感じるものでもあった(笑)


終始過去の呪縛からもがき苦しむ、山下の姿はタイトルの如しうなぎのようであり、劇中で船大工のおやっさんに言われた「うなぎが旅をするのを知っていますか?赤道まで行って帰ってきて、泥の中で生きるんです。」の言葉を噛み締め前に進んで行くことを決意したシーンは特に印象に残り、新たに再生していく山下を見て、泥という社会でまたもがきながらも懸命に生きようとする。うなぎという名の生き方もそう悪くないと感じた!

否定と肯定

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2016年 ‧ ドラマ/歴史 ‧ 1時間 50分

ホロコースト肯定派と否定派の法廷での戦いを描いた。実話を元に製作された法廷作品。当時結構な話題になっていたということだが、恥ずかしながら全く、この裁判や出来事を知らなかった。


実話が元となってるということで、訴えた否定側の目論見と戦略と選んだ舞台がイギリスの法廷という部分は面白く。イギリスは訴えられた側が証拠を提示や開示をしなくてはならないルールがあり、普通とは逆の所など、相手の意地の悪さを垣間見えるところはリアルで、否定側のティモシースポールのムカつく演技は見ててイライラさせられたけれども、ある意味この物語のキーマンで、彼の演技は最高でこの作品になくてはならない存在感を醸し出していた。そしてやはり、ホロコーストを題材にしたという事で、ただの法廷作品とは違い、バックボーンの重さが所々で滲み出て感じることが出来る作品で、実際のアウシュヴィッツ等の強制収容所での調査シーンなどはインパクトがあり!その他にも人間ドラマもとても良く、弁護士の先生と主人公の関係などは素敵で、険悪であった2人が法廷を通じ心を通わせ信頼し合う仲になっていく様は見応えがあり良かった。ラストまでハラハラさせられる、なかなか骨太な映画で、鑑賞後は違うお国事情とはいえ、日本も同じような問題をリアルに抱えており、けして他人事ではないものだと、改めて深く考えさせられる作品であった。

 

RENT/レント

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2005年 ‧ ドラマ/ロマンス ‧ 2時間 15分

トニー賞ピュリッツァー賞を受賞したブロードウェイ・ミュージカルをクリス・コロンバス監督が完全映画化。舞台は1989年のニューヨーク。毎月の家賃(レント)も払えない生活の中、夢に向かって今日を生き抜く若者たち。彼らの青春の葛藤と苦悩を描いた感動のミュージカル映画


エイズ、スラム、ドラッグ、同性愛・・・重いテーマを音楽の力を使いながらも、それを感じさせない圧倒的なパワーと爽快感を歌にのせて叫ぶ演出はミュージカル(見た事はないが(笑))舞台にひけをとらない程に感じた。ドキュメンタリーと歌のプロモーションビデオを合わせたような世界観で、普通の映画とは違うから違和感はあるかもしれない、そして題材が、エイズやドラッグ、同性愛等と設定のせいで日本人には共感出来ない部分があり、見る人を選ぶ作品かもしれないが、自分はこの映画熱に感情持っていかれた。いずれ見れるのならば舞台版の方も是非見たいと思う作品であった!!

クジラの島の少女

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2002年 ‧ ドラマ/ロマンス ‧ 1時間 45分

ニュージーランドの小さな町でマオリ族の族長の家系に生まれた少女パイケア、族長は代々男であるというしきたりゆえ期待されずに育ったパイケアだが、成長した彼女はやがて一族の役に立ちたいと願うようになる。


マオリ族の伝統を守りたい族長の祖父と一族の役に立ちたい主人公(パイケア)伝統で男性が代々受け継いできた為に、自らのアイデンティティ、女性だから駄目だというしきたりに苦悩し葛藤が垣間見えるケイシャ・キャッスル=ヒューズの演技はとても良かった。そして、祖父に邪険にされても祖父が大好きなパイケアはとてもキュートであった(笑)途中、祖父が胸糞悪かったりするが、それも後半にはいいスパイスとなり次第に周りを大きく巻き込んでいくこととなる。


低予算ながらにも、それを感じさせない映像と世界観は素晴らしく、クジラの泳ぐシーンは特に印象的で、難しいテーマである。伝統や風習、性別的の問題、自然などをテーマに盛り込んでおり、決して万人受けする作品ではないが文化や伝統について考えさせてくれる一本である。

恋は雨上がりのように

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2018年 ‧ ドラマ/ロマンス ‧ 1時間 52分

女子高生(17)が冴えないファミレス店長(45)への片想いを描く恋愛作品!


漫画原作で読んでた自分としては、実写化で!主人公演じる橘あきらを小松菜奈。店長を大泉洋が演じるという事で、楽しみにしていたが、フタを開けて見れば!原作に負けず劣らずで小松菜奈演じる主人公の橘あきらから、バツイチ子持ちで冴えないファミレス店長演じる大泉洋を含む周りを固めるキャストも見事にマッチしていた。


ファミレスでのダメ店長に対する仕打ちや掛け合いなどは、大泉洋の味もプラスされついつい笑ってしまい、主人公がダメ店長への恋愛模様なども微笑ましく、ユーモラスな部分も目を惹き作品に見事な味付けをしていた。


そして、ただの恋愛作品というだけではなく、男女2人の青春映画でもある本作!陸上部で走ることが大好きだったが怪我で走ることを諦めてしまった主人公。本当は作家になりたかったが、夢途中で挫折してしまった店長...2人の環境や想いが上手いこと重なっていたり


心情や、仲間や親友との人間関係も絶妙で飽きさせることないテンポと演出はとても良く丁寧に描かれており、夢や希望、自分のやりたい事など分からない人はなどにポンと背中を優しく押してくれるような、勇気を貰え。


特にラストは2人の前向きな姿と笑顔と未来を暗示しているかのような終わりかたで、正にタイトルの通り、雨上がりの晴れた空の様な爽やかな気分にさせてくれ、邦画の恋愛作品で久し振りに素晴らしいと思える良作であった。