あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外に漫画も

トラック野郎 天下御免

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1976年 ‧ ロマンス/アクション ‧ 1時間 45分

4作目に突入したトラック野郎!

定番のお約束となった菅原文太演じる!桃次郎の恋愛模様から、これまたお馴染みの人情劇まで、今回もかな~り濃くよくもまぁ、こんなにも話を詰め込んで上手くまとめた挙句に面白くさせちゃうチカラ技は、トラック野郎だからこそ成し得たとしか言いようがない!


今回のヒロインは由美かおる水戸黄門以外ではあまり見たことはなかったが、この時は東映のドル箱だったらしいのは興味深かかった。お約束となった、便所でヒロインに惚れちゃう桃次郎の姿は相変わらず笑え、なんと今回はジョナサンも同じヒロインに恋しちゃうというトンデモ展開へ(笑)


ライバルには宇和島で恐れられている。"愛のコリーダ"なる昭和ならでわのネーミングセンスと独特な服装のキャラも登場!


唐突に始まる相変わらずのデコトラ勝負は男気溢れる白熱した接戦になるものの、途中で何故か裏のヒロインでもある松原智恵子が飛び出して来て、しかも身篭っており出産寸前は流石に突拍子過ぎて、呆然としてしまったが、今までのシリーズ見てるからな何とか冷静を保てた(汗)いや~回が増すごとに、展開もストーリーもハチャメチャになにハマってしまう面白さは反則で恐ろしい作品だわ、このトラック野郎シリーズは...


今では大御所になっているであろう、人気タレントが多くゲスト出演してるのもある意味、本作の楽しみの一つで、今回はまだ毛がフサフサだった笑福亭鶴瓶師匠が登場していたり、何とも貴重映像だ。

 


ジョナサン一家は相変わらずのやり取りは、この作品の癒しでもあるため、毎回、かーちゃんと子供達とのやり取りや点呼はニッコリしてしまう。

 


ラストは誰かの為に普通なら無理な距離を猛スピードで一番星号を走らせ、漢気をこれでもかと発揮する桃次郎に魅せられる展開はお約束とはいえ、最高であり恋、喧嘩、カーチェイス、エロを含めた全ての娯楽の総合商社のような作品で日本にしか作れないであろう作風には感服であった。

 


しかし、自分的にはヒロインの和歌子さん(由美かおる)よりも千津さん(松原智恵子)のが美人だったように思えたけれど、そこは桃さんの好みにもよるのかと思ってしまったし、時代背景もあったのかと、野暮なことを考えてしまうのであった(汗)

トラック野郎 望郷一番星

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1976年・ロマンス/アクション・1時間40分

大人気シリーズの第3弾今回は北の大地!北海道の大自然を舞台に、相変わらずの涙あり笑いあり喧嘩あり恋愛ありのトラック野郎エンターテインメントとして大爆走!

 

3回目となるとおなじみになりました。桃次郎のお星様☆彡TIME!今回のマドンナ役には島田陽子を迎え!相変わらずのその場しのぎの桃次郎の真面目キャラも健在であり、相変わらずの一人称の"僕"というシーンは。仁義なきシリーズを見てると、やはりギャップの差が激し過ぎてつい吹き出してしまう(笑)

 

そして、今回11人目の子供が産まれたジョナサン一家も新しい新居に引っ越す費用を貯めようと、北海道で怪しい仕事に手を出すことになり、またToLOVEる♡のタネをまくこととなっていく!!

 

前回の田中邦衛で盛り上がったが、今回も仁義なき戦いシリーズで圧倒的存在感を放った役者。梅宮辰夫が北海道のトラック野郎として登場。これまた、一癖も二癖もある猛者で見ものである。そして、失恋中の桃次郎の恋は今度こそ実るのであろうか?

 

今作は特にラストの桃次郎が男らしく、彼のために力を貸すトラック野郎達の協力はこの映画の中でも1番の見どころとなっており、まさにそこにシビれるあこがれるゥ!!的なカッコよさが映し出されていた。他、豪華ゲストに都はるみも特別出演しており!トラック野郎音頭(ノ´▽`)ノ♪🏮👘🎇なるものも披露し、相変らずの爆走っぷりは飽きることを知らない作品である!

トラック野郎 爆走一番星

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1975年 ‧ アクション/ロマンス・1時間36分

前作で結婚を意識しはじめた桃次郎(菅原文太)イザという時のお見合い写真、口に薔薇を加えてキメた写真で用意も万端(笑)!

 

今回は姫路のドライブインで働くウェイトレスに惚れた際に出る星☆彡が出現!ジョナサン(愛川欽也)に間をとってもらおうと、お見合い写真を渡すも、勘違いからバキュームカーの女運転手には一方的に惚れられてしまいさぁ大変!

 

マドンナ役はあべ静江、桃次郎のパターン化された、ヒロインの前だけ真面目キャラと人情味溢れる人間ドラマや下ネタや下衆度も前回に負けず劣らずで最高である。特に太宰治を食べ物と勘違いするシーンは爆笑してしまった(笑)

仁義なき戦いでクセのある役を演じた、田中邦衛もトラック野郎として出演。ジョナサンと何かと因縁がある間柄で後半にはバトルにまで勃発するが果たして…!?そして、今回の桃次郎の恋は実るのであろうか?

 

今回もハートフルで人情味ある桃次郎とジョナサンの名コンビは素晴らしく、チョイ役であったが若き日の関根勤(ラビット関根)も出演しており、その部分も見もので、全体を通して最後まで飽きることなく楽しめる作品となっている。

トラック野郎 御意見無用

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1975年 ‧ アクション/ロマンス・1時間38分

冒頭の本作品のテーマソング「一番星ブルース」から始まる、菅原文太演じるトラック運転手、星桃次郎による珍騒動を描いた大人気シリーズ第1弾。

 

純情で男気あるれるトラック運転手というキャラクターで、仁義なき戦いとはまた違った魅力を醸し出した菅原文太のハマり役でもあり!仁義なき戦いと違ってこちらのトラック野郎シリーズはコミカルで尚且つ、一匹狼でないところが大きな違いとも言え、相棒のジョナサンこと愛川欽也演じる。キャラクターがまた味があって、菅原文太との絶妙なコンビバランスが取れており、愛川欽也が欠けても菅原文太が欠けても駄目な最高コンビなのである。

 

そして、毎回、惚れた女性が現れると星☆が見える=惚れた♡˖というお決まりになる展開もまた面白く、男はつらいよ渥美清演じる。寅さんシリーズの如く、人情味あるキャラクターや話は泣けて笑えて菅原文太演じる桃次郎の姿に男なら、そこにシビれるあこがれるゥ!( 'ω' )وほど素晴らしくヤクザ映画以外で何故に、これ程!菅原文太が男に絶大な人気を博したかの理由もこの作品を見ることにより深く理解出来るであろう1本であり、恋、喧嘩、カーチェイス、下ネタ、あらゆる娯楽が詰まった日本を代表するであろう傑作だ!

万引き家族

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2018年 ‧ ドラマ/クライム ‧ 2時間 1分

【臭いものには蓋をする】

"意味"

都合の悪いことや、世間に知られたくない醜聞が、外部に漏れないように、一時しのぎの方法で隠すことの例。

 


悪臭の元を絶たなければ根本的な解決にはならず。一体、幾つの腐敗や都合の悪いことに対して蓋をしてきているのだろうかと、問いかけられるかのような現代社会の日本の闇的部分の問題を皮肉ったかのような強烈なメッセージ性を感じる作品であった。


映画を見ているというよりか、ドキュメンタリーを見ている感覚に近い作風に作られており、監督の拘りだったのか?万引きのシーンからリアルに描写された生活感丸出しのボロ屋に住む家族やそれを取り巻く環境やそれを演じる、リリーフランキー樹木希林安藤サクラ松岡茉優含む家族全員がリアルでありエグいくらい生々しく感じた。


特に「子供は親を選べない。」という随所に出てくる台詞は、印象的で、前に"子供の成長で影響されるものは、環境"であるんだという言葉を思い出した。物語の家族も...足りない何かを埋めるかのように集まり、嘘で固められたハリボテの家庭であったとしても、自分の事を少しでも想い(嘘でも)必要としてくれている人が存在があるだけで、どんなに貧乏でも、日々食べる事に困っていたとしても、血の繋がりはいらず。少しの笑顔と絆という見えない確証がある訳でもない曖昧なものを愛や心であるんだと言わんが如くの、安藤サクラの名演技は特に必見であり、見ててグッとくるものが確かにあった。終盤感情を剥き出しにするリリーフランキーの演技も、嘘から出た実の如く確かな絆を感じさせられ、全体的に話としては決して明るいテーマや展開はないものの、ラストのまるで浦島太郎のように竜宮城が夢物語であったかのように、遠くを見つめる少女の瞳は儚げであり、前以上に強さと希望を感じさせられ、鑑賞後、投げかけられた問にどう答えるかは見た人にしか分からない答えである。

 

 

余談ではあるのだが...

万引きしてきたカップ麺とコロッケを合わせて食べるシーンがあるのだが、それが兎に角!美味そうで飯抜きで鑑賞しに行ってたので、軽く飯テロであった(笑)

夜明け告げるルーのうた

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2017年・ファンタジー/コメディ・1時間53分

2017年アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門クリスタル賞(最高賞)を獲得!


四畳半神話大系

・ピンポン

夜は短し歩けよ乙女

デビルマンCry BABY


数々の名作を湯浅監督流に色付けし独自の世界観と原作の良さを壊さず上手いこと混ぜ合わせ、"混ぜるな危険"ではなく、"混ぜると安全"いや、成功!の如く手掛ける作品の評価が高い湯浅政明監督のオリジナル作品,ストーリーは寂れた漁港に住む中学生の少年・カイとそのクラスメイトの国夫と遊歩と人魚との交流を描いたひと夏のファンタジー作品である。オリジナルという事で、今までの湯浅監の世界を爆発させたような世界観であり!音楽好きの人魚のルーがハチャメチャで自由奔放で魅力的に描かれて、主人公のカイを含むクラスメイトのバンド仲間と一緒に演奏して島のみんなでダンスやステップするシーンは湯浅監督ならではでとても楽しくノリノリであった♫何より、人魚の設定なども面白く!その設定を上手く描いており、斉藤和義さんの曲「歌いうたのバラッド」も劇中で印象強く何回も使われ、盛り上がりあるラストとお祭り騒ぎ感は湯浅監督オリジナルでとても面白く!原作作品だけの監督ではないという事も知らしめたい感を感じた作品であり、もっと湯浅監督のオリジナル作品を見たくなった一本でもある!

シコふんじゃった。

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1992年 ‧ スポーツ/コメディ ‧ 1時間 45分

社交ダンスブームとなり、社会現象をおこしたった「Shall we ダンス? 」を作った周防正行監督作品。


廃部寸前の相撲部に条件付きで入るハメになった。山本(本木雅弘)当初は嫌々やっていたもののやがて相撲に熱中していく様を、個性的な撲部員達が涙あり笑いありで魅力的に描いた青春作品。


いつも、周防監督作品を見て感じるのが社会的や学校などで、弱い立場の人達を描かせたらピカイチであり、「それでもボクはやっていない」「Shall we ダンス? 」そして、「シコふんじゃった。」はそれにあたる作品かと


キャストで、この頃から独特の存在感を発揮していた竹中直人演じる。青木こと相撲が好きで知識も豊富だが、公式戦では一度も勝ったことがなく、緊張するとお腹P(自主規制)になる体質の情けないながらも、奮闘し"吉原アメリカンチアガール"のくだりは爆笑。相撲部員の中でも1番好きなキャラで次第に自信を持って挑んでいく姿には勇気をもらったものだ。


主役の本木雅弘は若い時はメッチャ男前で、当初は軟弱ながらも敗戦を機に相撲の面白さや、仲間との友情や成長を上手いこと描いており、相撲シーンも当初はカラッきしなのだが、後半の取り組み等は手に汗握る迫力あるシーンの連続でハラハラドキドキさせられたものだ。


最後はシンプルながらにも印象に残る素晴らしいラストで関心してしまいつつ、ホッコリさせられた。