あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外に漫画も

ザ・ファブル

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2019年 ‧ アクション ‧ 2時間 3分

週刊ヤングマガジン連載の南勝久の漫画を実写映画化。天才的な殺し屋が休業し、一般人として生活するさまを描くアクションエンターテイメント!


公開前に予告を見て、こりゃ面白そうだとSNSのアイコンのイラストを描いてしまうくらいに期待していた本作品。公開前に内容も気になって、ネタバレになりうるかもしれないと思いきや、我慢出来ずに原作も全部読破してしまった(笑)


どんな相手だろうと、6秒以内で殺してしまう天才的な殺し屋の腕を持つ通称ファブルこと岡田准一とそのサポート役の木村文乃がボスから1年間普通の暮らしをしろと命令が下され、偽の兄妹としての大阪で暮らしを始めるのだが、お世話になる所が極道経由ということもあり、落ち着いた生活とはままならず次々とトラブルに巻き込まれていくといった内容!


原作読んだ自分としてはキャストに少々違和感を覚える部分は多少はあったもののそれなりに上手くハマった配役だったと思えた。

 

本当ならアクションを1番頑張ってプロ顔負けの動きをした主役に目がいく岡田准一を推したいところなのだが、自分としてはこの映画で1番目を奪われたのは若頭役を演じた安田顕(ヤスケン)のキャラクターであった。原作ではもっとぽっちゃり系で恰幅がいいおっさんのイメージだったのだが、映画版ヤスケンはいぶし銀でそりゃ、渋くてカッコよかった。まあ、自分が仁義なき戦いシリーズ好きってのもあっての評価でボスを演じた佐藤浩市も生々しく裏の顔と言うべき渋さがありこの2人で、新しい仁義なき戦いシリーズを是非とも作ってくれやと思うほどの渋さと大人のカッコ良さを感じさせられた。

 

話は脱線したが、主人公ファブルを演じた岡田准一も負けてはおらず、殺し屋ということで感情が殺されている的な原作とも近い静かーな役柄ながら、街でチンピラに喧嘩を売られプロとしてワザとポコられてはいちいちオーバーリアクションをする顔芸やなんかは見てて、ワイが大好きだった木更津キャッツアイのぶっさんを彷彿とさせるほどで、やっぱり岡田准一はアクションもいいけどコメディも合ってるなと再度認識した。

 

後半はアクションのオンパレードで、プロ顔負けと冒頭で話したが、エンドロールでアクション指導の文字にしっかりと岡田准一という名前があったことをワイは見逃しはしなかった(笑)ほどの1級品だった。

 

しかし、物語やストーリーとしては原作を見ていたのもあってか、映画特有のオリジナル要素が蛇足となって足を引っ張って勿体ないなーと思える節も幾つか見え隠れした。特に原作であった、木村文乃演じる妹がイケメンの男を捕まえる為に繰り広げられる。酒バトルがカットされていたのは残念で仕方がなかった。あのシーンは原作でもベストバウトに選ばれてもおかしくはない戦いだっただけに(笑)

 

だが、全体を通して映画ならではの良さもやはりあり上手くまとまった笑いありアクションありの極上エンターテイメントとなっていたのは確かであった。特にジャッカル富岡の「なんでー俺もやねん」を1度聞くと何日かは脳内でリピートされるほどの出来栄えで、是非とも続編でファブルの活躍をもっと観たくなる作品であった。