スウィート17モンスター

2016年 ‧ ドラマ/コメディー・ドラマ ‧ 1時間 44分

17歳のネイディーンは恋愛への妄想だけが空回りして教師や母を困らせていた。そんなある日、親友・クリスタが天敵である兄・ダリアンと恋に落ちてさぁ大変！

最近、これと似た作品を邦画で見たと思ったら松岡茉優。出演「勝手にふるえてろ」とリンクする所が多々あり！特にこじらせっぷりが洋画版(勝手にふるえてろ)だった。

こじらせ女子こと主人公のネイディーンのぶっ飛びな言動や行動が事態をどんどん悪化させ、あらぬ方向に！！仕舞いにはコントロール不可能な所まで自分で自分を追い詰めてしまい。気が付けば孤独と絶望の淵に立たされるまでの、痛々しくも愛らしい17歳という多感な時期のリアル描写は、誰しもが1度や2度は経験した黒歴史を思い起こさせるようで感情移入とダメージは必死だ(笑)しかも「勝手にふるえてろ」の主人公を10倍濃厚にした予想の斜め上を行くぶっ飛び暴走っぷりは流石アメリカなだけあって凄まじかった！！

ネイディーンを嫌々ではあるが、影で支える。教師役のウディ・ハレルソンはいい味を出しており「ゾンビ・ランド」とはまた違った魅力を見せてたり、ネイディーンにモロ好意を抱いてるいかにもなオタクのクラスメイトとの関係やなんかもうまい具合に物語に緩急をつけていた。

ある事をきっかけに自分の殻に閉じこもり、こじらせてしまったネイディーン。現実に理不尽なことは誰しもに起き否応なしに目を向けなければならない時はある。そんな時に人はどうするんだろう？ずっと殻に閉じこもったままなのか？それとも前に進むのか？ラストずっっと逃げてきた事と対峙するネイディーンの姿に涙腺が...

全体を通し青春と成長を丁寧に描いて累積した今までの鬱憤を爆発させるかのような一歩と見終わった後に感じる爽やかな余韻は明日への活力になるような何ともサラダのようなフレッシュな作品であった。