あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外のことも

人狼 JIN-ROH

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1999年 ‧ ファンタジー/スリラー ‧ 1時間 45分

日本がアメリカではなくドイツに占領されたという、架空のもう一つの戦後を舞台にした物語。


戦後の爪痕が残り発展最中で排斥した冒頭のシーンは仁義なき戦いを思い起こさせるかのようで、凄惨な流血と混乱が暗躍する架空の都市で、立場を異にする組織。自治警と首都警の内部抗争や、左翼反体制(テロリスト) 属する女性と特機隊隊員との禁断の恋を主に描いた内容で、水と油の様に交わりあえない2人の描写から、組織内部での展開や策略など様々な思惑が考察して点であった部分が物語が進むにつれ、次第に1本の線に繋がるところは、脚本が本当によくできており、更に人間ドラマも見事というしかなく、スカイ・クロラでもそうであったが、全体的に重苦しい雰囲気を醸しださせるのが、うまいことうまいこと!登場人物の言葉は少ないにしろ何気ない描写や、劇中で出てくる、赤ずきんをフォーマットに作ったかのような童話を上手く物語や感情に被せ展開させていく形式は絶妙にマッチしており、鳥肌が立った。ヒロインを「赤ずきん」男を「狼」という対比的な美女と野獣のような古典的ではあるかもしれない設定も最後で、とても大きな糧となっており、時折フラグとも取れる知人からの発言やんかも、また渋くてカッコイイことカッコイイこと、「人と関わりを持った獣の物語には、必ず不幸な結末が訪れる。我々は犬の皮を被った人間じゃない。人の皮を被った、狼なのさ。」

ラストではそれまで感情を殺していた「狼」がその瞬間だけは人間らしい感情を露わにするシーンは見方によって意見や考察が別れそうであり「そしてオオカミは、赤頭巾を喰った」...の後、彼はどちらの道へと足を踏み入れたのかも描写的に気になるところであった。切なくやるせないながらにも静かに胸に染み込んでくる余韻が印象的な作品であり、傑作であった。