あかあしの足跡

自らの目で見た映画を独断と偏見でぶった斬るブログ!たまに映画以外に漫画も

ブリグズビー・ベア

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2018年 ‧ ドラマ/コメディ ‧ 1時間 40分

25年間、ニセの両親と地下シェルターに監禁されていたジェームスが、外の世界に出て本当の家族の元へ、はじめて体験する外の世界で、ジェームスは何を想い、何を糧に生きていくのか……?


重いテーマを題材にしているのにも関わらず、それを感じさせない作品の世界観とジェームスが唯一心の拠所にしていた子ども向け教育番組の「ブリグズビーベア」が見事にマッチしており、ブリグズビーベアの風貌、一見チープな作りなのだが動いてる姿を見ていると次第に愛着が、湧いてくるから不思議であった(笑)


本当の家族の元へ戻るも、見るもの全てが未知との遭遇状態のジェームス。ブリグズビーベア以外で唯一興味を示したのが、映画であり自分でブリグズビーベアの映画を製作したいと思う様になり、新たな生き甲斐を見つけ試行錯誤し行動を積み重ね、その情熱が夢が彼を突き動かし、周りを巻き込みながらも誰も想像もしていなかった展開を巻き起こしていく様は、見ている側の何か忘れてしまった。大切な何かを思い起こさせてくれるようで、特に映画大好き人間の自分としてはたまらなく素晴らしい展開で胸を熱くさせられた。


大人になると、自然と現実をしり自分には出来ないと勝手に諦めてしまうものであるが、ジェームスの姿は何があってもポジティブで結局、人なんて生き物は子供だろうが、大人だろうが基本。思い込みでしか行動できない生き物なんだと!その、思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進めてくれる。起爆剤なんだと教えてくれるような、非常に興味深かく決して派手さはないものの、見終わった後にじわりと心に染み渡る作品であった。